坐骨神経は人体のなかでもっとも太く、長い末梢神経で、腰のあたりから爪先まで伸びています。
この坐骨神経が圧迫されるなどの刺激を受けると、腰や腎部(尻)、 太もも、ふくらはぎや足の先などに、鋭く、電気が走ったような痛みや、 ピリビリとしたしびれ、強く張っている感じ、などの症状が生じます。
これが坐骨神経痛です。
坐骨神経痛は原因がはっきりと特定できる場合、症状のひとつとして扱われます。
例えば、後述する「腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア」や
「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」などの疾患が原因のときは、
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が病名、坐骨神経痛が症状、ということになります。
実際、坐骨神経痛は原因の疾患が比較的見つかりやすいので、病名ではなく症状として扱われることが多いようです。
ただ、検査をしても原因が見当たらない場合は、坐骨神経痛が病名となります。